レポート:AE 春山 博美

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アート・トランジットのイヴェントで「落合アトリエ巡り」、「川端龍子アトリエと池上本門寺巡り」を実施して以来、「アトリエ巡り」熱が高まり、10月半ばには練馬区立美術館の企画で由比ヶ浜の朝井閑右衛門のアトリエを訪問し、極楽寺でお墓参りをしてきました。

11/3にマイ企画第三弾として「朝倉文夫のアトリエ巡り」を実施しました(終活を意識した訳ではないのですが、謝恩企画として日頃お世話になっているアート好きの方々へのささやかな恩返しのつもりでご案内しました)ので、簡単にレポート致します。

そもそも谷中幼稚園、荒川区立第一日暮里小学校出身の私にとっては、日暮里や谷中をそぞろ歩きしながら語るということは「古老が地元を語る」みたいなテイストで出来る得意のエリアであり、以前からあたためていた企画でした。若い頃から何故か天気だけには恵まれていた私らしく、当日は雨も上がり快晴に恵まれ、アート散策には絶好の爽やかな秋日和の中、以下のコースを巡りました。

JR西日暮里駅集合⇒荒川区立第一日暮里小学校(朝倉文夫のライヴァル高村光太郎が在籍 ピロティスタイルが流行っていたことが判る1960年代半ばに落成した校舎の造り)⇒太平洋美術会(前身は「太平洋画会」朝倉文夫、坂本繁二郎、中村彝、高村智恵子らが学ぶ 中村不折が初代校長)⇒諏訪神社(パクス・トクガワーナの家光の時代に日暮里/谷中の総鎮守に 朝倉文夫宅にお札が 夏祭りには山口百恵も訪れていた)⇒富士見坂(マンション建設により富士山は見えなくなってしまったが、雰囲気のある素敵な坂)⇒谷中銀座商店街散策⇒夕やけだんだん(朝倉文夫が溺愛した猫の溜まり場 外国人観光客の姿も多い)⇒朝倉彫塑館(入館してじっくりと見学)⇒本行寺(月見寺)⇒下御隠殿坂(判る方には判る熊谷守一の師黒田に対するアンチテーゼ作品の契機)⇒JR日暮里駅解散の2時間半コースでした。(アフターは普段は飲まず食わずの私にしては珍しく、解放感もあったのか羽二重団子本店で団子を頬張り、書道博物館(中村不折旧宅)まで足を伸ばしました。)

朝倉彫塑館は住居兼アトリエ兼塾(無償)であった建物で、展示してある作品も充実しているのですが、建物そのものも何回訪れても新たな発見がある素晴らしい作品といえます。(敷地全体が国の名勝となっています)ユーモア精神や遊び心と同時に合理性も随所に窺え、朝倉文夫の人柄が窺える上、大分出身の朝倉ならではのこだわりも感じられます。(詳しくは今後「アトリエ巡り」を公開実施する機会があれば、ご案内致します。)

今年は台東区に移管され30周年ということで、最近立て続けに亡くなった舞台美術家だった長女摂さんと彫刻家だった次女響子さんとの三人展が現在開催されています。三人の素敵なモノクロ写真も館内のいたるところに展示してあり、普段とまた違う雰囲気が楽しめました。