レポート:AE坂本 裕子

 このたび、アートエバンジェリスト協会/アートエバンジェリスト協会認定教育機関「AE-Salon」主催『六本木アートナイトツアー』のファシリテーターを務めました、アートエバンジェリストの坂本です。
これまで展覧会レビュー記事のライターや各所カルチャーセンターでの美術講座の講師をやってきましたが、昨年AE資格を取得して、このたびのツアーご案内をさせていただきました。
遅くなりましたが、今年で7回目を迎え、ますます規模も展開も広がったこのアートの祭典のツアーのようすをご報告します。

まず、「現代アートって難しい」と思っている方にも気軽に参加いただけるよう、また、若手アーティストを中心としたイベントやパフォーマンスの多いこのフェスティバルでは、案内人も想定しない出会いがあるのが特徴、ということから、みんなで見つけるという楽しみを体感したいと、「探検」と名づけました。
今年のアートナイトのコンセプトが「プレイグラウンド」でしたので、六本木の夜を子どもに還って楽しんじゃおう、という思いも含んでいます。

一番盛り上がる10/22土曜日の夜、集合は、国立新美術館のホール。
六本木ヒルズとミッドタウンと並んで、メイン会場として名和晃平のインスタレーションが観られる場所でも比較的人が少なく、室内で待てるのがポイントです。
ちょっと各所のイベントのタイミングには合わなかったのですが、簡単なポイントの説明の後、残りのメイン会場の作品目指して出発。
何が観られるかわからない道すがらは、それぞれに惹かれるものが異なるかもしれません。どうしても気になる人は、ひと声かけてフェードアウトもOK。せっかくの出会いを大切に、この夜を想い出深いものにして貰えれば、と。
携帯の利便性が最大限に活かされます(笑)。遅れた方とも途中で合流できました。

国立新美術館のホールに集合(左)、美術館入口の名和のインスタレーション(中央)。
うっかり出た六本木交差点で出逢った《飛んでみる》(右)


国立新美術館から坂を下ってヒルズに出るつもりが、みんなと楽しくおしゃべりしていて、うっかり六本木交差点に・・・!

ここで、パフォーマンス集団「スイッチ」のハプニングに巻き込まれ、造園家・小川勝章の作品を確認し、記念グッズの販売所をひやかしながら、ようやくヒルズへ。
作家ツァイ・クエンリンの《The Sound of Roppongi》で子どもたちと一緒に遊び、名和のメイン・インスタレーション(近寄れなかったのが残念…)や、韓国の代表的なアーティストチェ・ジョンファの楽しい“ピンクの豚ちゃん”(《LOVE ME》)、花の概念を覆す迫力の《フラワー・シャンデリア》、時間を視覚化した美しく繊細なさまに感嘆した後藤映則の《toki-series》などと出逢い、瞬く間に時間は過ぎていきました。

青い光に照らされた名和のメイン/インスタレーションを鑑賞(左)、会場によりカラーテーマや使用素材が変わっていることについてもみんなで確認しました。ショッピングモールでキラキラしていたのはリオネル・エスティーブ(仏)の日本初出品作。そのままモールの装飾かと思うくらいに、「日常のアート」を体現していました。(中央)ヒルズから地下につながるエレベータの天井を飾った《フラワー_シャンデリア》(右)。

チェ・ジョンファの《LOVE ME》の前で記念撮影。元気な美女たちに押されて、男性陣は遠慮していました(笑)。

チェ・ジョンファの《LOVE ME》の前で記念撮影。元気な美女たちに押されて、男性陣は遠慮していました(笑)。

今年のアートナイトを機に新たにオープンした注目の画廊をチェックして、いよいよ最後の会場、ミッドタウンへ。3つめの名和のインスタレーションの前で、名残惜しいながら解散。
本当はここでもいくつか一緒に楽しみたい作品があったのですが、やはりこの夜の六本木は公式ガイドのパンフレットを持った人々で溢れていて、なかなか予定通りにはいかず。
しかし、予定をクリアすることではなく、みんなで探検して作品を楽しむことが目的、この後時間のある方への追加のご案内をして、ツアーは終了です。

道を間違えたり、時間が足りなかったりと、至らぬ点も多かったご案内になりましたが、みなさんとても寛容に、楽しげに参加してくださったことに感謝です。
驚きや感動、そして疑問、時には厳しい批評(!)も含めて、ステキな感想や意見を交わしながら、六本木の喧騒に負けない刺激的な夜の散策でした。
ひとつだけ、「寿司パフォーマンス」に遭いたかったですね(みなさん)!!